中華製FFヒーターを使っている方の多くが頭を悩ませているのではないかと思われる「カチカチ音」。我が家も例外ではありませんでした。
そんな中、試行錯誤を繰り返した結果、曲がりなりにもこの問題を解決することができました。参考にしていだけたら幸いです。
ポンプを箱の中に閉じ込める
まず、FFヒーターはこんな要領で取り付けました。
ポンプの取り付け方はこんな感じ。
トレーラーの場合、ポンプをAフレームの先端に取り付けることによって、車体との距離がとれるぶん室内に入ってくるカチカチ音を少なくすることができます。
しかし…それでも音は入ってくるんですよねぇ…。ヒーターのファンが全開で回っている時はファンの音の方が大きいのでポンプの音はかき消されているのですが、ファンの回転数が落ちて静かになると、ポンプのカチカチ音が目立つようになるんです。
そこで、このポンプを箱の中に閉じ込めてしまうことにしました。
まず用意したのは、「ジャンクションボックス」。これは、電線を分岐・中継する際に用いる保護箱です。プラスチック製なので加工も容易です。
サイズは200✕120✕75mmをチョイスしました。注文後、2週間程かけて中国から送られてきました。
そして、箱の中に制振シートを貼りまくりました。
これは、ポンプの音が箱の中で反響しないようにするための処置です。実際、何も貼っていない時に箱を叩いてみると、「カンカン」と高い音がしたのに対し、制振シートを貼った後は「コンコン」という低い音に変わりました。音の大きさも随分と小さくなりました。
そして次に、吸音シートを敷き詰めます。
「音」というものは壁に当たると跳ね返って反響するのですが、その「跳ね返り」を邪魔するのが、このシートの役目です。
完成です!
ちなみに、箱の側面には「燃料ホース(in)」「燃料ホース(out)」「電源コード」用に3つの穴を開けてケーブルグランドコネクタを取り付けました。燃料ホース用には3-6.5mmサイズのPG7を、電源コード用には5-10mmサイズのPG11を取り付けました。
※しかし、これは失敗だったかも。電源ケーブルはできるだけ細いものを使うようにした方が、音が伝わりにくくなるかもしれません。
そして、トレーラーへの取り付けです。
ここで、ポンプの電源コードを箱に通すべく、ポンプに繋がっているコードを切断しました。しかし、切ってから気が付きました。2本のコードはどちらも赤です。
どっちが+で、どっちが−だ???
プチパニックになりました。そして、すぐに電気に詳しい友達にメールをしてみました。その結果はなんと!
「どっちが+でも−でも関係ない」そうです。だから、コードの色が同じになっているとのこと。そいうものもあるんですねぇ〜。知りませんでした。
トレーラーのあフレームにポンプを設置。気休めにしかならないかもしれませんが、ポンプのカバーにも制振シートを貼っておきました。
ちなみに、ポンプの取り付け角度は15〜35°が望ましいとのことですが、このような形で箱に収めたので箱を水平に取り付けていてもポンプは斜めに固定できていることになりました。
そして、Aフーレムに取り付けます。
固定方法は、L字アングルと結束バンドです。L字アングルにも制振シートを2重に貼って、極力ポンプの振動がAフレームに伝わらないようにしました。
ちなみに、燃料ポンプには黒い筒状のものが巻かれていますが、これはエアコンの配管に使われるエアロフレックスという素材です。これも、ポンプの振動が燃料ホースからAフレームに伝わらないようにするための処置です。
Aフレームカバーを元に戻すと、ジャンクションボックスは半分程が隠れました。これなら、ほとんど目立ちません。
よしっ!作業完了です!
では、FFヒーターのスイッチ、オン!
あれっ?
結構、音します…。というか、外で聞く分には明らかに音がしなくなりました。しかし、トレーラー車内に入ってみると、以前より音が大きくなってしまいました!
う〜ん…マジか。音対策って、難しいなぁ…。
ポンプを車体から切り離す!
しかしね…このことを友人に相談したら面白い話を教えてもらえました。
「ポンプをフレームから物理的に離してしまえばいい」というんです。つまり、もっと簡単に言うなら、「ポンプは地面におけばいい」っていうんです。
なるほど!
そういう手がありましたか!
目からウロコという言葉は、こういう時に使えばいいのかな?
ポンプの音、全然聞こえなくなりました!
外にいる時はもちろん、室内に入ってみても…ほぼ聞こえません。周りが相当静かな時に耳を済ませば聞こえなくもありませんが、相当意識しない限り聞こえません。そのかすかに入ってくる音は、燃料ホースや電源コードを伝わって来ているのかもしれません。
しかし、この程度なら全く問題なし!
あと、走行時の収納の方法についても考えなければいけませんが、これも簡単に解決しました。フロントロッカー内に置いてゴムバンドを引っ掛けておくだけ。
いやぁ〜、解決しましたよっ!「FFヒーターのポンプがカチカチ問題」。こんなに簡単&単純な解決方法があったとはね。
旅先でFFヒーターが故障したら?
ポンプ直置きにしてよかったと思ったことは、音対策の他にもあります。それは、万が一、ポンプが故障してしまっても交換作業が容易なことです。床下に潜る必要がありません。
ちなみに我が家では、FFヒーターのポンプとコントローラーは予備を常に持ち歩いています。だって、スキー場で「ポンプ故障」とか、「コントローラー故障」なんてことになったら大変じゃないですか!
ネットで探すと、ポンプは1500円程、コントローラーは2000円程で購入できました。こんな値段で安心を買えるなら安いものです。そして、自分で取り付けたFFヒーターだから交換の手法はわかっています。それも大きな安心です。
そんなこんなで、「FFヒーターのポンプカチカチ音対策」のお話でした。音でお悩みの方は多いかと思います。そして、検索をしてみると本当にたくさんの方が試行錯誤いりいろな工夫をされているようです。なので、その方法もまさに「十人十色」。
ですので、一つの方法として参考にしてもらえたら幸いです。
ちなみに、「音が全くしないFFヒーター用ポンプ」を自作してしまった人がいるそうです。しかも、メールで注文をすると販売してくれるんだとか。英国の方なのでメールは英文で送る必要がありますが、Google先生の力を借りればなんとかなりそうです。
友人がブログで紹介しておりますので、よかったらお立ち寄り下さい!