
今日は「碓井峠鉄道文化むら」を訪れます。
碓氷峠は私にとって聖地のような場所。小中学生の頃、この峠を上り下りするEF63電気機関車と189系特急あさまに魅せられて鉄道の世界に引き込まれてしまいました。そんな碓氷峠ですが、北陸新幹線の開業に合わせて横川~軽井沢間が廃止となり、機関車と電車の連結風景も、その停車時間に釜めしを求めてホームを走るお客の姿も今は見ることができません。
しかし、そんな鉄道の史跡は「碓氷峠鉄道文化むら」として今は引き継がれています。私としては自分の思い出を懐かしみながら、そして子ども達にも何かを感じてもらえたらいいな、という思いをもって数十年ぶりにこの地を訪れることにしました。
碓井峠鉄道文化むら

「道の駅・みょうぎ」にて迎えた朝です。背後には妙義山がそびえていました。昨日は霧に包まれていたので、全く見えなかったんです。立派なたたずまいですね〜。
周りを見ると山登りの方がたくさん集まっていました。この道の駅は妙義山の登山口にもなっているようです。

そして、「道の駅みぎょうぎ」から車で15分ほど。「碓氷峠鉄道文化むら」にやって来ました。
こちらの駐車場も事前に電話で確認をしておきましたが、「バス駐車場を利用してかまわない」とのこと。鉄道文化むらに入場するのであれば駐車料金は無料です。

昨日の「こんにゃくパーク」でゲットしてきた飲むゼリーで、開園までの時間を待機。

パパはトイレがてら周辺をちょこっとお散歩。
こちらは、横川駅です。

1993年の横川駅がこちら。
すこ~し、化粧直しをしてはいますが、大きくは変わっていないですね。

私はこの「横川駅」「碓氷峠」に魅せられて鉄道好きになったといっても過言ではありません。
14歳の時、「人生で初めての一人旅」で訪れたのもここ横川で、いつまでも飽きずにEF63型電気機関車と189系特急あさまの連結風景を眺めていたのでした。

その旅のエッセイは原稿用紙3枚ほどにまとめて出版社に送ったところ、鉄道雑誌に掲載してもらえたもので、思い出はさらに濃いものとなったのでした。
この雑誌は今でも家宝として我が家の本棚に眠っています。

峠の釜めしで有名な「おぎのや」も当時と変わっていませんでした。
ちなみに、正面の道路を横切っている排水溝の蓋、ちょっと変わった形をしていると思いませんか?あれは、碓氷峠の鉄路がアプト式だった時代に使われていたアプトレールなんです。まだまだ現役なんですねぇ~。

そして、「碓井峠鉄道文化むら」に入場です!
ここがEF63電気機関車の車両基地だった時代の風景が随所に残っていて、嬉しくて仕方ありません!

大好きだった「特急あさま」
私が人生で初めて乗った「特急」です。

クハ189 「ク=運転台付きの車両」、「ハ=普通車」、「100番台=直流電車」を表しています。そして、クの手前に書いてある赤い●印。これは空気バネバンク装置が装着されている車両を表していて、碓氷峠通過中に車両が不安定にならないようにする対策が施されていました。
「鉄ちゃん」だった時代の記憶が次々と蘇ってきます。

「特急あさま」の車内へ。
こうしてみると、時代の流れを感じてしまいますね。現代の特急とは随分とレベルが違います。当時は前向きの二人掛けシートに感動したんだけどなぁ。



そして、こちらがEF63の運転台。
この機関車が実際に現役で活躍していた時代を知っている身としては、興奮が収まりません。この機関車をどれだけ自分のカメラに収めてきたことか。プレートには「EF63 10」と記されていました。もしかしたら、この個体にも30年前に出会っていて、我が家に保管されているフィルムに中にも収められているのかもしれないと思うと、嬉しくて仕方ないのでした。

鉄道車両って、ホームから見るのと地上から見るのとでは、大きさが随分と違うんですよね。本当にデカい!連結器なんか、長男の頭より大きいし(笑)。
ちなみに、このEF63は碓氷峠の急勾配を走るために設計された特別な機関車です。車輪とレールの間に強力な粘着力が求められたため、車重は1両で108トンもあります。つまり、この車両1両で大型トラック(自重10t+最大積載量10t=20t)5台分の重さということ。すごいっすね。

この連結器も碓氷峠専用の特殊設計です。電車の密着連結器にも機関車や客車の自動連結器にもつなぐことができる密着自動連結器。
そして、連結器の左右にぶら下がっているジャンパ栓等も電車・客車の両方に対応する必要があるからすごい数。やっぱりEF63は特殊な機関車です。

こちらは189系「特急あさま」の運転シミュレータ。こういうのに一番興味を示すのは次女です。
我が家には私が子どもの頃に集めていたNゲージが今でも残っていて、これまでに何度か子どもたちに遊ばせたこともありました。そして、Nゲージには私のこだわりで用意したツーハンドルコントローラーもあるので、操作の仕方を教えたことがあったんです。長女と次女はツーハンドルの操作を覚えたようで、このシミュレーターには特に興味を示したのでした。
ちなみに長女は電車も嫌いじゃないけど、どちらかといえば車の方が好きなんだとか。
大人になったら、トライトンでキャンピングトレーラーを牽くんだ!
と今から意気込んでおります。

少し歩いて、屋外展示場にやって来ました。

おぉ!
この辺りは私が子どもの頃でもすでに引退していた車両です。

右のEF58は1946年に登場した直流電気機関車。このクラシカルなデザインはたまらないですね。現代の鉄道にはなかなか見られない風体です。
左のEF30は1960年に登場した関門トンネル(本州と九州を結ぶトンネル)専用に作られた交直両用機関車。関門トンネルは途中で電化方式が変わることから、日本で初めて作られた交直両用機関車でした。そして、一番の特徴は銀色に光るボディ。海の下を走るという特性から塩害対策として錆びにくきステンレスで作られた機関車です。

そして、一番の思い出車両はやっぱりこちら。
峠のシェルパEF63と特急あさま189系です。しかも、鶯色に塗られたデラックス車両。しかし、ここでの主役であるハズなのに近くで見られないのはなぜだろう?ちょっと残念でした。

ここで、「ファミリー列車運転体験」をしてみました。
これは、5インチゲージのミニ電気機関車を自分で運転できるというもの。大人が運転することが原則であるものの、保護者の責任の下、子どもが運転することも可能とのことでした。
これは面白そう。

運転席は長男(5歳)です。
パパもかなり興奮気味。

線路は1週300m。
早く走ってはもったいないので、スピードを上げたり落としたりしながら、走らせました。

ママが小走りで追いかけて来て写真を撮ってくれました。
そう、この列車には6人まで乗れるんだけど、ママは写真係として「辞退」してくれたのでした。ありがとう!

楽しかったなぁ~。
というのも、ここに並んでいる車両たちが、「過去に乗ったことのある車両」、「思い出のある車両」たちだったから、その興奮は並みのものではありませんでした。
ところで、再び1993年の写真を引っ張り出してみました。

横川駅ホームから軽井沢方面を撮った一枚です。そう、この一帯が今の「碓氷峠鉄道文化むら」になっている訳です。
画像中央にグレーの壁をした車庫が見えます。あれが現在、EF63が保存されている機関庫ですね。そして、画像左手にある白い建物にご注目。

この建物は現在、碓氷峠鉄道文化村の一画で鉄道資料館として使われています。

こちらが、その鉄道資料館。この資料館の建物は碓氷峠に信越本線が走っていた頃、横川運転区としてEF63の運転士が所属し、横川~軽井沢運行の拠点となっていました。
建物内のレイアウトを見るとその面影が随所に見られます。その特徴の一つがトイレ。レイアウト的に、もともとは男子トイレしかなかったんだろうな、ということがわかります。昭和の時代の鉄道現場は男性社会でしたからね。

そして、資料館の一画には大人も子どもも楽しめる(!?)鉄道ジオラマがありました。
ここで私が興奮してしまったのは、

ちゃんんとEF63と189系あさまの連結風景が再現されていたことです。

連結を完了して出発進行。

アプト式の旧信越本線にかかる眼鏡橋(碓氷第三橋梁)とその奥に平行している新線の第六橋梁も忠実に再現されています。

知らない人、興味のない人から見たら「何が面白いの???」って感じでしょうけど、私にとっては感動の連続でした。
ちなみに、レンガ造りの眼鏡橋は現在遊歩道になっています。明日、あの橋の上を歩いてみたいと思います。

今日は3連休ということでイベントが開催されていました。こちらは、太鼓づくり。今日はこの後、地元・安中総合学園高校和太鼓部の和太鼓演奏があるらしく、その時に「この太鼓を一緒に叩こう」という企画でした。
ところで、紙皿と紙皿で挟んでいる胴の部分はなんと切符の芯なんだとか。そう、券売機や窓口で売られている切符はトイレットペーパーのような形状をしていて、印刷に合わせてカットされて一枚の切符になるんです。当然ながらこの「芯」の部分は捨てられてしまうものなのですが、こんなところで再利用されるなんて、考えましたね!

長男、やっぱりそれを描いたか!
我が家の地元を走っている電車です。

次女も!
レクチャーをしてくれたJR社員さんからは「高崎線を描いたのね!」と褒めていただきましたが、本人は「東海道線なのに…」と残念そうでした。しかし、それは仕方ない。東海道線も高崎線も直通運転をしているのだから車両は同じ。そして、ここは群馬県。「高崎線」を連想するのが普通でしょう(笑)。




おぉ!EF63が出発していきました。
日本で唯一、本物の電気機関車を運転できる「EF63運転体験」です!一日がかりの講習を受けて修了試験に合格する必要がありますが、そんな講習を受けるのも楽しそう。そして、50回の運転を経験すると推進運転や連結運転などもできるようになるそうです。費用はそれなりにかかりそうですけどねえ~。
そんな解説をしたら、一番興味を示していたのは次女でした。彼女は将来、どんな職業を選ぶんでしょうねぇ~。

そして、和太鼓の演奏が始まりました!

すごいなあ。高校に和太鼓部があるなんて、かっこいいですね。
ところで、我が家の長男は和太鼓が大好きなんです。青森でねぶたに参加して以来、すっかり魅了されてしまったようで。だから、将来は伝統行事が盛んな地域の大学に進んだら面白いんじゃないかな、なんて、パパは勝手に想像しています。
一方で、長女は「将来は北海道に住みたい!」と言っているし、子どもたち3人が10数年後にどんな場所で、どんな暮らしをしているのか、まったく想像がつきません。でも、そう考えると家族5人で一緒に過ごせる時間って、意外と長くはないんだなあ、と少し切なくなってしまうパパでもありました。
和太鼓の演奏を眺めながら、そんなことをいろいろ考えてしまいました。

これは「軌道自転車」でいいのかな?足ではなく手で漕ぐタイプ。
それにしても、車輪とレールの抵抗というのは本当に少ないものです。5人が乗ってても子どもだけの力で簡単に動かすことができます。なので、パパは楽チン。と思っていたら、やっぱり帰りは漕がされました。

こんなイベントを発見!
鉄道好き&キャンプ好きにはたまらないイベントですな!水場までの距離などの利便性なんか二の次で、どの車両の前にテントを張ろうか、って、悩んでしまいそうです。

さて、碓氷峠鉄道文化むらの散策もいよいよ終盤です。
こちらは、トロッコ列車ライン。北陸新幹線開業によって廃線となった線路の一部を使って運行されているトロッコで、「ぶんかむら」から「とうげのゆ」までの2.6kmを走っています。

ということで、ママと子ども達はトロッコに乗り、パパはデリカとトレーラーを回送し、終点の「とうげの湯」で温泉に入ることにしました。

出発!

屋外展示場を通り抜けて、

旧信越本線へ!
先頭は展望車両になっていました。これは気持ちがいい!

間もなく見えてきた赤レンガの建物は、旧丸山変電所。

信越本線時代、ここに駅はありませんでしたが、現在はトロッコ用に「まるやま駅」が設置されています。
トロッコ列車はここにしばらく停車してくれるので、

列車を降りて、変電所を散策。

横川~軽井沢間は、「日本で初めての本格的な山岳鉄道の電化区間」でした。最大66.7‰という急勾配のため、蒸気機関車では対応が難しく優先的に電化が進められました。
そして、この区間の電化に伴い、「日本初の本格的な鉄道用変電所」として建設されたのが、この丸山変電所です。その歴史的価値から、この建物は国の重要文化財に指定されています。

さて、トロッコ列車に戻り、再び出発!

そして、間もなく「とうげのゆ」駅です!

こちらはデリカ&トレーラーの回送係を担ったパパ。
「ぶんかむら」か「らとうげのゆ」までは車で10分程の距離です。

この一帯は「碓氷峠の森公園」として整備されており、広大な駐車場や公園があり、その一角に温泉があるといった感じです。最近は、キャンプ場もオープンしたようです。

温泉の建物の裏手が駅。




やって来ました!こんな展望車両があるとは知らなかったパパ、子ども達が先頭で手を振っていてビックリでした。
ちなみに、この駅の前後の線路は碓氷峠最大の傾斜であった、66.7‰(1km進むごとに66.7mの高低差がある傾斜)の区間になります。写真を見るだけでも、かなりの傾斜であることがお分かりいただけるでしょうか?
おそらく、中学生の頃の私はカメラを持ってこの辺りをウロウロしていたんだと思います。

おかえり~!
どう、君たちも鉄道好きになりそう?
って期待してみたのだけど、

やっぱり、こっちの方が楽しいみたいですね…。

まぁ、いいか(笑)。

ここで、ちょっと気になったのは…公園の隣にEF63が置かれている!
ん?
なんと、一般家庭のお庭にて個人所有されているようでした。グーグルマップの航空写真にもばっちりと写っています。すごいな、お庭に電気機関車!

お風呂に入り、トレーラーにて夕食を食べ、そして今夜も上毛かるた大会です!
いやはや…濃い二日間でした。群馬の魅力は計り知れないです。
さて、明日は最終日。朝のうちに「アプトの道」を歩き、そして帰路につきたいと思います!
備忘録
10月12日(日)
道の駅・みょうぎ7:50→8:10碓井峠鉄道文化むら15:00→15:10碓氷峠の森公園
この日の走行距離:牽引あり10km+牽引なし0km=10km
この旅での走行距離:牽引あり197km+牽引なし0km=197km