
3泊を過ごした網走を出発。今日は弟子屈(てしかが)へ向かいます!
お楽しみは美幌峠と屈斜路湖の砂湯。美幌峠は私のこれまでの自転車旅の中でも「一番」といっていいかもしれないくらい、素晴らしい景色を眺められる峠です。そして、砂湯は子ども達にとって楽しいこと間違いなし。砂を掘って自分で温泉が作れるなんて、夢の国のような話じゃないです!?
神奈川を出発してきてから今日で10日目。旅をちょうど折り返しです。さてはて、今日もたっぷりと遊ぶぞぉ〜♪
てんとらんどオートキャンプ場、出発!

朝ご飯は食パン。

ラズベリージャムでいただきます!

そして、出発準備完了。3泊も過ごしたキャンプ場となると、名残惜しさがあります。
しかし、今日もたくさん遊びたいので朝食後は早々に出発することにしました。

サイトから管理事務所へ向かう道の眺めが本当に素晴らしいです。サイトからはこの眺めを楽しめないのが残念ですが、そうなると海からの風をもろに受けることになってしまうということでしょうか。
あれっ?
サイドロッカーが空いてる。一枚上の写真では閉まっているので、ここまでの移動中に開いてしまったようです。ロックをかけ忘れていたんだな…危ない危ない。中を確認してみると、ボールが無くなっていました。この長い坂道をどこまで転げ落ちてしまったのだろうか!?この後、長女と次女が探しに行ってくれたのでした。

さて、その間にパパはこちらで一仕事。ダンプステーションです。
管理事務所の手前にこんなに立派なダンプステーションが用意されています。帰る前に車横付けで捨てていけるというのはありがたい話ですね。
美幌峠

網走市内を通り抜け、美幌峠へ。
道の両端に並ぶ白樺並木が気持ちいいです。これまた、北海道らしい眺めが続きました。

そして、美幌峠を登り始めます。
この道は過去に自転車で走ったことがあるので、ゆるい上り坂が続く峠であるということはわかっていました。なので、トレーラーを牽いたまま登ることにしました。
案の定、3速キープでグイグイと登り続けてもATFは100℃を少し越えたくらいをキープ。峠に着くまで110℃を超えることはありませんでした。車窓には草原のような風景が広がり、気持ちのいいクルージングが続きます。

そして、美幌峠に到着!

標高はちょうど500m。あっけなく登ってしまいました。
(自転車の時はそれなりに大変だったですけどね…だからこそ、この後に見た景色の感動が大きかったのですが!)

峠には道の駅があるので、まずはそっちに寄り道。

こちらは、網走方面。さっきまで登ってきた道です。
開放感のあるとても気持ちのいい眺めです。

そして、反対側をみると…

屈斜路湖。
あぁ〜、ギリギリ見えた!

ここに来て真っ白だったらどうしよう?って、心配していたんです。
湖の中にぽっかりと浮かぶ中島が見えないとやっぱり屈斜路湖らしさは味わえません。そして、この屈斜路湖を眺めながら下る峠道が最高に気持ちいいんですよ。自転車であそこを走った時の感動を今でもハッキリと覚えているから、今日はなんとしてでも晴れて欲しかったのでした。

パパはデリカで行かなきゃいけないけど、二人は下まで自転車で下ってみる?
って聞いてみたけれど、やっぱり「怖い」とのことでした。まぁ、そうだね。言ってはみたものの、まだ長い下り坂は経験したことがないので、さすがに子ども達だけで行かせるのはパパも怖いです(笑)。
しかしながら、せっかく自転車を積んで来ているんだから、景色のいいところだけ摘み食いで走れたら楽しいと思うんですけどね。中学生くらいになればできるかな?(ってか、中学生になったら、もう家族旅行には付いて来てくれないか?)

ちなみに、こちらは道の駅の館内。
2階にはこんなに素晴らしいスペースが用意されていました。このカウンター席から屈斜路湖を眺めていたら、一日いても楽しめそうですね。いろいろな意味で魅力満点な「美幌峠」でした。

では、行ってみますかぁ〜♪

気持ちいい〜♪
やっっぱり自転車の時にはかなわない気がするけれど、それでも感動です。この景色は素晴らしすぎる!
ちなみに、この景色を眺めながら走るには美幌峠→屈斜路湖へと向かって走る必要があります。反対向きだと屈斜路湖は背中になってしまいますので…ご注意を。
屈斜路湖・砂湯

そして、次にやって来たのは屈斜路湖畔にある「砂湯」です。
駐車場は砂湯から道路を挟んだ向かい側にあり、無料で利用できます。トレーラー付きでも問題なしでした。

まずは腹ごしらえ
そして、すでに着替えを終えている子ども達。ヤル気満々です!

では、行きますかぁ〜!

ここはその名の通り、湖畔の砂浜を少し掘るだけで、温かい温泉が湧き出てくるという観光スポット。自分の手で自分だけのオリジナルの「湯船」を作って遊ぶことができます。
ちなみに、冬になるとシベリアから渡来するオオハクチョウの群れが、温泉の熱で凍らない湖面に集まってくるそうです。冬の屈斜路湖…人間の方が来るのが大変ですね。

さて、目的の砂湯はというと…うわぁ〜お!
熱い!
ちょっと掘っただけで「熱い」ほどのお湯が出てきます。素手で穴を掘るのは至難の技。道具が必要でした。そこまできちんと準備をしてくれていたママに感謝です。

ちなみに、大きな湯船を作ろうとしても砂壁がどんどん崩れてきてしまうし、お湯は砂ですぐに真っ茶色になってしまいます。
なので、「全身でお湯に浸かる」のはちょっと厳しい話のようでした。

足湯にするのがいい感じ。
キャンプ用の椅子を持ってきて腰を掛け、足を浸けてみたら最高に居心地のいい場所になりました。なんたって、広大な屈斜路湖の美しい景色を眺めながら入浴できるんだから最高すぎです。

お湯に満足をした後は湖へ。
この日のためにわざわざボディーボードを積んできていました。波乗りをする訳ではなく、浮き輪代わりに使うためです。

そして、ここでは100均で買ってきた箱メガネもすごく役に立ちました。
のぞいてみると、けっこう魚がいます。

そしてなんと、近くで遊んでいた親子がザリガニをプレゼントしてくれました。
そう、お父さんが随分と潜っていたと思ったらザリガニを捕まえていたそうです。

そんな訳で、子ども達は「箱庭」作りを開始。

なかなかいいお家ができた。
左側の大きな石の下にザリガニが頭を出して隠れているの、見えますか?

こちらは次女の作品。熊手の取っ手の下に隠れています。

調べてみたら、北米産の外来種で食用として導入されたそうです。
繁殖力が強く、釧路川にも生息域を広げているとか。

そんなこんなで、飽きることなく午後の半日を満喫。
周りに人がほとんどいなくなる時間まで遊び続けたのでした。

さて、今夜はこのまま駐車場でP泊をしようと思っていました。そうすれば、明日は早朝に貸切で「朝風呂」を楽しめます。しかしながら…車中泊の人気スポットと聞いていたハズの駐車場なのに、ほとんど車がいなくなってしまいました。残っている車も車中泊という雰囲気ではなさそうです。そして、駐車場の背後が「深い森」というのも、ちょっと不安要素になってきました。
熊、出てこないかな?
日が落ちたら真っ暗になってしまうでしょう。夜中や早朝にトイレなんか怖くていけなそうな雰囲気です。
という訳で、夕食を作り始めていた奥さんには申し訳ないのだけど、弟子屈の道の駅まで移動することにしました。
道の駅・摩周温泉

屈斜路湖沿いの道を戻ります。
そうそう、来る時は一瞬だったので通り過ぎてしまったのだけど、子ども達に見せておきたいところがありました。

道路沿いの柵が白くなっている部分は眺湖橋(ちょうこばし)という名前の橋です。
そして、橋の下には川が流れています。

橋の右側が屈斜路湖。

左側が釧路川。そう、ここが釧路川の源流なんです。
そして17年前、奥さんと二人でカヌーでここから釧路市内までの約100kmをカヌーで下っていきました。そう、カヌーにキャンプ道具を積み込んで屈斜路湖の和琴半島キャンプ場を出発し、湖を漕ぎ、そしてこの橋をくぐって、この川に吸い込まれていきました。釧路市まで川沿いでキャンプをしながらの5日間はまさにサバイバルな日々でした。奥さん、よく付いてきてくれたな、と今になって思います。
というのも、初日にしてカヌーを「沈」させてしまうという、大変な洗礼を受けてしまったのでした。
ここから弟子屈までの区間(約20km)は川幅が狭く、流れが速い上に、激しく蛇行を繰り返します。次々とやってくる急カーブを曲がるのが大変なんです。ドリフトしながら方向転換を繰り返していく感じです。それが、何回も何十回も休憩する間もなく繰り返されます。キャンプ道具満載しているカヌーは重くて安定しているものの、小回りが効きません。そんな中、弟子屈まであと少しというところで…カーブを曲がり切ったと思ったら倒木が川を塞いでいる!
川を流れるカヌーは「停止」することができません。流れに押されるままカヌーは倒木に激突し、あっけなく転覆(沈)しました。その後しばらくはひっくり返ったカヌーにしがみついて流され、ようやく足がつく浅瀬にたどり着き、川岸へ上陸。カヌーを元に戻し、艇内の水をポンプとスポンジで排出。当然ながら身体も荷物もすべてびしょ濡れ。曇り空で気温も低く、気分はどん底まで落ち込みました。
ちなみに、屈斜路湖から弟子屈までの区間は道路に面していないので、そこで旅を辞めるという選択枠はありません。その後も再びカヌーを漕いで弟子屈の町まで下っていくしかなかったのでした。

「道の駅・摩周温泉」に到着。
カヌーでは半日がかりだった道(川)のりも、車なら一瞬です。

見渡してみると、車中泊と見られる車がたくさん。
これなら、安心して過ごせます。

駐車場の横に釧路川が流れています。
そう、屈斜路湖から流れてきている川であり、17年前にカヌーで下った川であります。そして、ぜひとも見てみたい場所がありました。橋の袂、道路を挟んだ向かい側です。

ここ、ここ。
このスロープを降りたところがカヌーポートになっています。

岸が少しえぐられていて、カヌーを陸揚げできるようになっているんです。
そして、17年前にカヌーで釧路川を下った時、第一夜はここに上陸してテントを張り、夜を過ごしたのでした。命からがら上陸し、気分どん底に落ち込んでいる時にね!(笑)

そんな思い出の地に、3人の子どもを連れて来られたという今回の訪問には、なんともいえない感動がありました。そして、あの時、無事に川旅を終えられてよかったという安堵感も。
今更ながら、かなりリスクの高い遊びをしていたもんだと痛感したのでした。

さて、遅くなってしまったけれど、トレーラーに戻って夕ご飯にしますかね。

今日も長い長い一日でした。
さて、今夜から明日にかけてはかなり激しい雨が降るみたいです。どうなるかなぁ〜?どうするかなぁ〜?
備忘録
8月4日(月)
てんとランド9:10→10:15美幌峠11:15→11:50屈斜路湖砂湯17:35→18:05道の駅弟子屈
この日の走行距離:牽引あり98km+牽引なし0km
この旅での走行距離:牽引あり1720km+牽引なし437km=2157km
