丹沢の大山に登ってきました!
大山は神奈川県で「一番目立つ山」かもしれません。丹沢山地の中でも南端にあり、さらには均等のとれた三角形の頭が「ボコッ」と突き出ているので、容易にその頂を見つけることができます。湘南海岸からはもちろん、真鶴半島からだってその姿を見ることができるんですよ!
そんな訳で、娘達にとっても生活の中で目にすることの多い大山に登っておけば、「あの山の登ったんだ!」という成功体験がこれからの何かの力になるかもしれません。
ということで、今日は「あの頂き」を目指してみることにしました。もちろん、パパは「我が家の宝」を背負っていきます。大山って、結構ハードな山なんだよな…。大丈夫だろうか?少し不安にもなりながら、登山口のある伊勢原に向かってデリカD:5を走らせたパパでした。
スタートは大山ケーブル駅。本当なら歩行時間が一番短いヤビツ峠からのコースを歩きたかったところですが、あそこは駐車場が30台しかなく、週末は日の出の時間には満車になってしまうという話も聞きました。そのため、安全パイをとって駐車場がたくさんある大山ケーブルからのコースを歩くことにしました。
到着したのは朝の8時。ケーブル駅に一番近い「伊勢原市営大山第二駐車場」はもちろん満車、次に近い「NTTル・パルク伊勢原大山第一駐車場」も満車、そして、その次に近い三井のリパーク伊勢原大山駐車場でようやく停めることができました。駐車料金は一日1000円です。
バス通りを少し歩き、そしてお土産屋さんが並ぶ「こま参道」を登っていきます。この道がねぇ…帰りは長く感じるんですよ(笑)。
そして、大山ケーブル駅に到着。
ケーブルを使わずに男坂(45分)または女坂(55分)を歩くコースもありますが、なんたって3人の子連れですから…。可能な限り楽をすることにしました。
通常ダイヤでは9時が始発ですが、この日は8時30分から運行されていました。タイミングよく「始発」に乗車です。
ちなみに、大山ケーブルは昨年10月に新型車両がデビューしました。その前には4か月半間もの休止期間があったのですが、車両の入れ替えだけでなく、レール・枕木の交換、架線の撤去なども行い、総額16憶円のプロジェクトだったのだとか。
ちなみに、架線の撤去については、天井まで続く全面の大きな窓からの視界を遮らないようにすることが目的で、必要な電源は駅に停止中に車載のリチウムイオン電池に充電する方式になったんだそうです。そして、気になる車両の搬入方式はというと…ヘリコプターで運んだんだそうです。そりゃ、すごい話ですね!
初めて乗るケーブルカーに興味深々な様子の二人。事前に、
電車の中が階段になっているんだよ!
と話しておいたら、
?????
な様子でしたが、この傾斜を見て理由が分かったかな?「ケーブル」を使う意味と、途中の駅で下りの車両とすれ違った理由は、今度プラレールで再現して教えてあげることにしましょう。
たったの6分で高低差278mを登り、下社に到着しました。
う~ん。ここからでも十分見事な景色ですが、山頂に行ってみたらもっともっとすごいハズ!
ちなみに、私は子どもの頃、毎年のようにここへ初詣に来ていました。「男坂を登って、阿夫利神社でお参りをして、見晴台を往復してから女坂で下る。」というのが、いつものコースだったように記憶しています。
さてさて、今日はここが終点ではありません。ここがスタートですよ!
子ども達に地図を見せながらルートの説明。
今日は登りは「表参道コース」、下山は「見晴台経由」で歩く予定です。登りと下りで違う道を歩けるのは嬉しい話です。「山頂」という一番の目的を達成してしまった後も、初めての道を歩くと新鮮味があって楽しく歩けるんですよねぇ~。
登り始めた途端に現れた階段。
パパは下調べで知っていたから「これか!」と受け入れられたけど、ママは冷や汗をかいたみたいです。
そして、ジグザグと向きを変えながら、一気に標高を上げていきます。
パパ、頑張れぇ~!
表参道コース8丁目の夫婦杉。樹齢600年だそうです。
そろそろ休憩をしたくなってきたけど、もうひと頑張り!
眼下の街並みがどんどんと遠ざかっていきます。
表参道コースにはちょくちょくとこんな休憩スペースがあります。ここで一休み。
延々と続く急坂に子ども達は心折れそうな場面もありましたが、お菓子を手に頑張ってもらいました。
この先も登りが続きます。
そう、大山の辛いところは、ずっと登りなんです。“平坦なところを気持ちよくハイキング”みたいな道は一切なく、ひたすら登り続けるのがこのコースの特徴です。
こんなに足場の悪いところも…。
子どもは足が短い分、余計に大変だったことでしょう。
二十丁目、富士見台に到着!
しかし、富士山は見られず…。天気予報は「晴れ」となっていましたが、雲の多い一日です。今日は富士山、見られそうもありません…。
そうそう、右端に写っている石柱に「二十丁目」と書かれているのがわかりますか?表参道コースの下社が一丁目。山頂は二十八丁目なんです。
4月に小学校に入った長女と、それにつられて一緒に勉強している次女、どちらも少しずつ漢字を覚え始めたところなので、漢数字を読めることが嬉しかったみたいです。石柱を見つけるのを楽しみに、この先もグイグイと登ってしまったのでした。
ヤビツ峠から来る道と合流すると、山頂まではあとちょっとです。
やったぁ~!
二十八丁目だぁ~!
すご~い!
少し霞んでしまってはいましたが、相模湾はもちろん、江の島まで眺めることができました。富士山は残念でしたね…。けれど、これだけの景色が見られたんだから十分!
頑張った甲斐があったねぇ~♪
君も頑張ったね!
標高1253mに登頂です!
そして、楽しみにしていたお弁当の時間となりました。
ちなみに、ここまでの道中、次女は
山頂まで行けば、いい景色が見られるかなぁ~?頑張るぞぉ~!
なんて言いながら歩いていました。5歳(幼稚園年長)にして、そんな楽しみをモチベーションにして山登りを楽しめるなんて驚きです。
山頂では昼食を取りながら1時間20分程、休憩。そして、下山をすることにしました。
復路は山の東側を迂回する「見晴台経由」を歩きます。こちらの方が距離は少し長くなりますが、歩きやすいハズ…です。
整備された道で岩だらけの表参道コースとは随分と雰囲気が異なりました。
子ども達にとっては断然こちらの方が歩きやすかったようです。ただ、
登りの道は漢字で数えるのがあったから、楽しかったね!
なんて話もしていたので、まだまだ余裕があったみたい。
よかったよ。楽しく歩けて。
見晴台へ向かうコースはその名の通り、「絶景コース」でした。
登りのコースは足場が悪いこともあってひたすら足元を見てじっくりと登っていましたが、こちらは眼下に広がる展望を楽しみながら歩けて気持ちが少し楽になりました。
子ども達も登りの疲れを忘れてご機嫌です。
おっ!赤丸で囲ったところが、デリカD:5を停めている集落です。
う~ん…ケーブルカーを使わなかったから、結構あるな。
その調子、その調子!
景色を楽しみながら、ガンガンと下りました。
YAMAPに掲載されていた「滑落注意」の地点には、新しい鎖が設けられていました。
大山は本当によく整備がされていてありがたいです。
そして、見晴台に到着ぅ~!
山頂から1時間20分を休憩なしで歩きました!子ども達、どんどんと体力を付けていますな。
ここでおやつ休憩。
ここは阿夫利神社下社からハイキングを楽しんでくる人が多いからでしょう。たくさんのベンチが用意され、ゆったりとできる休憩ポイントになっていました。
さて、もうひと頑張り!
見晴台から下社までのコースタイムは30分。けれど、平坦な道が多く楽チン。ここまで来たら、もう帰ってきたようなもんです。
そして、14:30。無事に戻ってきましたぁ~♪
登りはコースタイム90分のところを130分(休憩2回含む)。下りはコースタイム100分のところを135分(休憩1回含む)で歩きました。
小学1年生と幼稚園年長がこれだけのペースで歩けたのは立派です!これなら、3000mも夢ではないかな!?
オレも山登り楽しかったよぉ~♪
下山中はほとんど寝ていた長男、ここに来てお目覚めです。
ちなみに、長女は生後7か月の頃、パパに抱っこされて女坂を登り、あのお茶屋さんで休憩をさせてもらったことがあります。そうかぁ、今の長男(生後9か月)より小さかったのかぁ。当然ながら、本人は全く記憶にないとのこと。(笑)
6年前のその時の話は『みんカラ』のブログにアップしてあります。
読み返してみると、
「 赤ちゃんが歩けるようになったら、阿夫利神社からさらに30分歩いたところにある展望台へ、そしてさらには大山山頂へ、少しずつ歩く距離を延ばしていきたいなぁ。今後の楽しみが広がった、「赤ちゃんと一緒に登山」第1回目の初詣でした。 」
なんてことを書いていました。そうか、今日の山登りは6年越しの夢を叶えたってことか!ちょっと感動~!
さて、帰りますかぁ~。
大山は道や案内がよく整備されているし登山者もたくさんいるので、事故のリスクはそこまで高くないのかな、と思いました(もちろん、天候がよかったらの話ですが)。ただ、体力は必要ですね。延々と続くの登り坂はそれなりにしんどいです。
後日、「大山に登ったよ!」と私の両親に話をしたら、えらく驚いていました。そして、「大山に登ったなら、もうどんな山だって登れるよ。」と。
まぁ、それは少し大げさな表現かもしれませんが、けれど 、神奈川県内のあちらこちらから目にすることのできる大山に登ったという経験は子ども達にとって大きな自信となったことでしょう。
この自信を元にこれからも色々な山に挑戦し、そして色々な経験を重ねてあげられたらいいな、と思ったパパでした。
よっし!帰ったら、美味しいビール飲むぞっ!