さて、トレーラーのトラブルにより足止めとなってしまった鹿児島市での一日です。
問題となっているショックについて、デルタリンクは昨日のうちに倉敷の本社から発送してくれたとのこと。そして、キャンパー鹿児島の話では、ショック交換の作業はそれほど難しいものではないので、部品さえ届けばすぐに作業できるという話でした。それなら、今日の夕方には出発できそうです。
ということで、日中は子ども達のためにも水族館へ遊びに行って、鹿児島市滞在を楽しむことにしました。
いおワールドかごしま水族館
『いおワールドかごしま水族館』は鹿児島市内の中心部にあり、桜島フェリーの港に隣接した場所に位置しています。
駐車場の隣にはトカラ列島へ向かう「フェリーとしま2」が停泊していて、パパはドキドキしてしまいました。
トカラ列島は学生にうちに行っておきたかった場所の一つなんです。
「トカラ列島」って、ご存じですか?
屋久島の南にある口之島から奄美大島の北にある宝島までの間に点在する7つの島(他にも無人島あり)で、行政上は全ての島が十島村に属しています。島への交通は、鹿児島市から各々の島に寄港しながら奄美大島までを結ぶフェリーが週に2便運航されています。
「週2便」ということは、小笠原の父島・母島よりは”行きやすい”ということになりますが…それでも、仕事や家族を持ってしまってからは、そう気軽に行ける場所ではありませんよね。どんなところなのかなぁ、行ってみたいなぁ。
Wikipediaによると、『2015年の国勢調査で人口増が全国5位など、近年移住者が増加している。』とのことで驚きです。そう聞くと、益々行ってみたくなってしまいます。
さて、少し話が逸れてしまいましたが水族館入口に到着です。
1997年にオープンした水族館のこの建物は、エイをイメージして作られたんだとか。ちなみに、“いお”とは鹿児島弁で“さかな”のことだそうです。
お決まりの記念写真をパシャリ。
鹿児島はやっぱりどこにいっても西郷さんなんですね!
平日ということもあって、館内はガラガラ。
ゆったりと周ることができました。
早速、やってきたのは「黒潮大水槽」。
かごしま水族館の見どころの一つであり、子ども達が大好きなジンベイザメに会うことができる所でもあります。
何度見ても、本当に綺麗な魚だよなぁ。
しかしながら、「あら…」と思ったことがありました。
「ジンベイザメ」と聞いていたので、沖縄ちゅらうみ水族館にいるジンベイザメをイメージしていたんです。あれはとにかく、デカかった!という印象があります。
それに比べて、かごしま水族館のジンベイは小さいなぁ、という印象を受けてしまいました。解説を見てみると、今、水槽で泳いでいるジンベイザメは体調3.7mとのこと。ちなみに、ジンベイザメは成長すると10mにもなるそうです。
そんな中、興味深い話がありました。
『かごしま水族館でのジンベイザメの展示は黒潮大水槽で飼育可能な大きさを全長5.5mとして、県内の定置網に入網した5mより小さな個体を展示し、全長5.5mに達する前に海に帰す方法で行っています。』
とのことでした。
なるほどねえ~♪
さて、見学の途中ですが、プログラムの時間になったので外に出てみました。やってきたのは、水族館前にある『イルカの水路』です。ここは自然界の海とつながっている水路で『青空イルカウォッチング』が開催されています。
ちなみに、石垣で作られたこの水路は、幕末に防波堤として建設されたものなんだとか。薩英戦争時にはここに設置された大砲でイギリス艦隊を攻撃したそうです。150年も前に目の前の海で薩摩藩とイギリス軍が戦ったなんて、今では想像もつきません…。逆に、150年後にはその水路でイルカがショーをしているなんて…西郷さんは考えもしなかったでしょうけどね。
しかしながら…イルカさんはお家から出て来てくれませんでした…。
もともと「朝イチ」が苦手な子らしく、始まる前にその旨はアナウンスされていましたが、やっぱり駄目でした。まぁ、そんなことがあってもいいですよね。午後の部に期待しましょう。
さて、再び館内に戻りました。
こちらの水族館、「学ぶ」ことをとても意識しているようです、解説がとても丁寧でした。よって、大人が子どもに説明するのに助かりました。(笑)
「クマノミはなんでイソギンチャクに刺されないの?」
とか、
「砂の中に隠れているチンアナゴはどうなってるの?」
とか。
ちなみに、チンアナゴがちょうど砂に潜っている所にお尻の穴があり、そこからウ〇チをしているんだそうです。そして、頭からお尻の穴までの長さが体調の半分なんだとか。
へー。
「ヒラメ?カレイ?」
「右向き?左向き?」
?????
クラゲの赤ちゃんって、可愛いぃ~!
あの子、ぷくぷくぷくぷくと泳いでて、可愛い~よねぇ~!
こんごうふぐはいくら見ていても飽きませんでした。
水族館というのはたくさんのプログラムに合わせて動かなきゃいけない(いけなくはないんだろうけど…)ので、とても忙しいです。
さて、「いるかの時間」になったので、イルカプールにやって来ました。
あえて、「イルカショー」と言わないところにも理由があるようでした。
「ショー」のようなパフォーマンスももちろんあるのだけど、それ以上に「イルカのことを知るためのお勉強の時間」というような内容でした。「イルカは音を聞き分けられるの?」のように、イルカの動きを見ながらイルカの特性や能力を知ることのできるプログラムでした。
お次は、「不思議いっぱい!水の生きもの時間」です。
今日はウミヘビの紹介でした。
パパは単純に長ければウミヘビなのかと思っていましたが、やはり生物学的にはそう単純なものではないそうです。ヘビの定義の一つは、「ウロコがある」ことなんだとか。
なるほど!
なので、ここで触らせてもらった生き物(名前は忘れてしまいました…)はウミヘビではないのだとか。そして、この後、展示されている「ウミヘビ」を見に行ったら、ちゃんとウロコがあって、
へぇ~!
と、また一つ賢くなってしまったパパでした。
今日2回目の「イルカの時間」。今度はやってきてくれましたよ!
伊豆の下田海中水族館でもそうでしたが、自然の海を利用したプールにいるイルカって自由に生きているからか、気まぐれというか生き物本来の姿を見せてくれているようで愛おしいです。
さて、お腹が空いてきたのでお昼ご飯にしよう。
潮風を感じながら、ママがトレーラーで作ってきてくれたお弁当を美味しく頂きました。
この後の水族館の中をくまなく見学し、「いるかの時間」は2回も見て…と水族館をくまなく満喫。
そして、パパもママも、そして子ども達も気になって仕方ないのは、「トレーラーは直ったのかな?」ということでした。しかし、なかなか電話が来ない…。
県立吉野公園で時間潰し
そんな訳で時間が余ってしまい、子ども達は「昨日の公園に行きたい!」というので、またまた「県立吉野公園」にやって来ました。
昨日は日曜日だったので地元のファミリーで賑わっていましたが、今日は平日ということでガラガラ。アスレチックは遊び放題でした。
そして、パパは芝生の上で寝っ転がりながらモヤモヤ…。そして、やっと電話が鳴りました!
結論から言うと、「ショックを交換しても問題は解決しなかった」そうです。それどころか、タイヤを取り付けている部分の部品が大きく変形しており、「応急処置は不可能」とのこと。
えらいことになったぞ…。
とりあえず、すぐにキャンパー鹿児島さんに戻り、詳しく話を聞かせてもらうことにしました。
トレーラーは修理不可!
写真を見せてもらうと、ホイル―ハウスの上部はタイヤで削られて、車内にある配線が見える程の穴が開いていました。つまり、ここに来るまでボディがタイヤに乗っかった状態で走っていたということです。ずっとタイヤを擦り付けながら走っていたということは、摩擦熱でタイヤは相当な高温になっていたことでしょう。よくぞ、バーストしなかったものです。
キャンパー鹿児島の店長さんから説明を受ける間、社長さんも同席して話を聞かせてくれました。「こんな状態は見たこともないし、どうしてこんなことになったのか見当もつかない。」そして、「縁石に乗り上げたりして強い力で折れ曲がったという壊れ方ではない。少しずつ曲がっていったことでじわじわと車高が下がり、少しずつボディを削っていったのだと思う。」とのことでした。
デルタリンクとしては、「何とか倉敷(岡山)まで走って来てくれれば、本社で対応できる。」とのことでしたが、キャンパー鹿児島の社長さんの見解では、「この状態で700kmも走ることはまず不可能」とのことでした。
この後も、店長さんはデルタリンク千葉店と電話で状況説明をしながら、今後の対応を考えてくれました。時間は19時過ぎの話です。本当に申し訳ないです…。
さて、これから先どうなってしまうのか、先が全く見えなくなってしまいました。世の中には「想定外」がつきものだけど、こんなことが待っているなんて思いもしませんでした。電気系統のトラブルくらいは予想して、工具やスペアパーツは色々と用意してあったけれど、まさか走行不能な状態になってしまうとは…。
ただ、今回のトラブルに関しては「不幸中の幸い」だったことがいくつかあります。
①故障を発見した場所からショップがすぐ近くだった。
②そのショップも掛かり付けであるデルタリンクも営業日だったので、すぐに連絡を取り合ってもらえた。
③長期旅行中だったため、帰りを急ぐ必要がなかった。
④人身、物損事故に至ることはなかった。
中でも、④は特に大きいです。事故になったって、おかしくない状況だったんです。なのに、人様に迷惑を掛けることはありませんでした。そして家族全員、怪我一つしていません。だから、「よかった」と思うことにしましょう。
この日の夜もキャンパー鹿児島さんのご厚意で、車中泊をさせてもらうことになりました。
子ども達も不安そうな様子です。しかし、不安な様子をパパやママに知られないように気を使っているようなそぶりも感じられました。夜はトレーラーのベッドでイルカごっこをして大盛り上がりな二人。一人がイルカになり、もう一人は飼育係になりエサを上げたり、芸をさせたりしていました。
無邪気に遊ぶ二人を微笑ましく眺めていたものの、パパやママを元気づけようとしてくれているようにも見え、申し訳なくなってしまったのでした。
う~ん…明日からどうなっちゃうんだろう?
(つづく)
<備忘録>
10月26日(月)
キャンパー鹿児島9:20→9:50鹿児島水族館14:40→15:00吉野公園16:30→17:20キャンパー鹿児島
本日の走行距離:牽引あり0km+牽引なし35km=35km
この旅での走行距離:牽引あり1787km+147km=1934km