※ 長いです。写真は54枚もあります。ご勘弁を…。
さて、今日は乗鞍岳畳平周辺のハイキングです!乗鞍岳山頂(剣ヶ峰)を目指すか少し悩みましたが、それはやっぱり諦めることにしました。
剣ヶ峰への登山は畳平のバスターミナルから片道1時間半がコースタイムで、「日本で一番簡単に登れる3000m」と言われています。けれど、山頂の手前はガレ場が続くんですよね…子どものことを考え、無理はしないことにしました。
山頂を目指さないにしても、畳平周辺だって「この世のものとは思えない美しさ」が広がる高山地帯です。涼しさも期待して、バスで畳平を目指すことにしました。
バスで日本一高い道路へ!
晴天です!
これは、いい山日和だぞっ!
乗鞍BASE(キャンプ場)から乗鞍高原バスターミナルまでは車で5分程度の距離です。今日も早起きして、朝食をささっと済ませてデリカD:5を走らせました。ちなみに、乗鞍高原バスターミナルの駐車場は無料です。
バス停の列に並ぶと、まだ時間が早いこともあってお客さんの数はそれ程ではありませんでした。しかしながら、スキーを担いだ人がたくさんいるのにビックリ。
車窓を楽しんでいた長女はいつの間にか爆睡。もしかしたら、生まれて初めてバス酔いをしてしまったのかもしれません。
バスガイドさん(?)、車掌さん(?)の話によると、今日までは中学生登山が行われているため登山道が渋滞するそうです。「畳平と山頂の往復は通常3時間ですが、今日は4時間みておくようにして下さい。」とのことでした。「中学生登山」は長野県に生まれた者の宿命なんだとか。「私も登りました。」とガイドさんが話していました。
森林限界を超えると、雪があちらこちらに残っていました。
スキーの方々が下車していったのは、こちらの雪渓前にある「肩の小屋」バス停。
あの雪渓で「10コブ程度」の滑走を楽しむそうです。リフトはありませんので、当然ながら登りは自力です。本当に、好きなんですねぇ~。
長野県から岐阜県に県境をまたぐところが峠で、そこにあるバス停がその名も、
「標高2716m」バス停。
ここが、日本の道路で一番高い所になります。
おっ!
鶴ヶ池が見えてきたよっ!
畳平の気温は13℃!
そして、乗鞍岳畳平に到着しましたぁ~!
気温はなんと13℃!
いやぁ~!
涼しいねぇ~!快適だねぇ~!
と言いつつ、慌てて長袖を羽織りました。
これが標高3000Mの世界だ!
さて、まずはお花畑へ!
さすが、標高3000m近くまで来ると世界が違います。
そして、こんなに青空が広がっていたと思ったら…
スゥ~ッと雲が流れてきて、一瞬で一面が真っ白になってしまうこともあるのでした。
これぞ、高山地帯です。
高山植物が見事でした。
奥さんはパンフレットを見ながら、花の名前を調べてハイキングを楽しんでいました。
こちらは、バスターミナルにある資料館。
ここビックリな写真がありました。
これは、昭和30年の乗鞍スカイライン。
実は、この道路は戦時中に作られたものなんです。空軍が飛行機の開発をするに当たって畳平に実験施設を作ったのが始まりなんだとか。
それが戦後は観光用に使われるようになったとのことですが、それにしてもすごい道ですね。
こちらは、現在の畳平バスターミナル。いつ頃の写真か記載されていませんが、写真がカラーになっているので少し時代が経っていることがわかります。
写っている車を見てみると、昭和50年くらいなんでしょうか?
そして、これが乗鞍スカイラインの渋滞の様子。マイカーが規制されるようにになってしまった理由がよくわかります。
貴重な写真ですね。
さてさて、せっかくですからもっと歩いてみましょう!
鶴ヶ池を眺めながらてくてくと標高を上げました。
高山植物がきれいだなぁ~
こちらの道も高山植物が咲き乱れていました。
こちらは、ヨツバシオガマ。
チシマギキョウ
コマクサ
こんなに楽して、こんな景色を眺めちゃっていいの?
さて、この先は大黒岳(2772m)に挑戦してみることにしました。
標高だけ聞くとすごい山のように思えてしまいますが、畳平からわずか20分で山頂に立てるというお手軽な山です。
少し標高を上げるだけで、畳平の全景が姿を現します。
いやはや素晴らしい眺め!
途中、下山してくる方々が足を止めていたのでのぞき込んでみると…鳥がいました。
近くの方に伺ってみたら、「イワヒバリ」とのこと。「ライチョウかな?」って期待していたので残念に思ってしまいましたが、イワヒバリもなかなか貴重な鳥なんだそうです。
登山道は子どもでも全く問題なしでした。
こんな道を歩いていた時、長女の口からポロリと出てきた言葉がパパを喜ばせました。
「いい景色だなぁ。」
だって!
“キレイなものを見てキレイだと思う心”それを養ってくれたら、パパはそれだけで嬉しいです。
さて、あっという間に“登頂”です!
やっぱり山は楽しくなきゃね。これからもこうやって、“お手軽登山”を経験しながら、山の魅力を感じていってもらえたらと思うパパでした。
この後は来た道を戻れば楽チンなのですが、せっかくなので先に続く道を歩いて、大回りして戻ることにしました。
地図を見ると、この先の道は“コマクサ原生地”とのこと。
確かに群生していました。赤い花がたくさん写っているのがわかります?
コマクサってとても小さな花だけれど、その控えめな演出が余計にこの花の魅力を大きくします。自然環境が厳しい世界で花を咲かせるのが、どれだけ大変なことなのか。岩の影に咲くこの小さな花から、とてつもない力強さが伝わってくるのでした。
次女は定刻通り、お昼寝タイムとなってしまいました。リュックサックを前に背負って、「簡易式エルゴ」を作成。
しかしながら、この先はずっと下り坂だとういうのに足元が見えないから怖かったよぉ…。(一度、すっこけました。ごめん…次女。)
車道まで出た後は、そのままバス通り(!?)をテクテクと歩いて畳平を目指します。
この道沿いも高山植物が見事でした。
ハクサンボウフウ
ヨツバシオガマ
和まされますね!
ふぅ~。やっと休憩です。さすがに20kgは重い!
まぁ、逆に子どもを抱っこして歩くのなんて今年が最後かもしれません。そう考えたら、感謝しながら抱っこさせてもらわなければいけませんね。(笑)
さて、休憩をしたここは元駐車場。現在は緊急時のヘリポートになっているそうです。
なぜここに立ち寄ったのかというと、
雪が残っていたからです。
大黒岳の登山道からこの雪が見えていて、長女は「あそこで雪遊びしたいっ!」って、ずっと言いながら歩いていたんです。
充電完了した次女も長女と一緒に雪遊びを満喫していました。
今は8月ですよぉ~!
君たち、わかってますか?(笑)
ここまで来れば、畳平までは目と鼻の先です。
畳平の駐車場入口に下げられているホワイトボードを見たら、気温は16℃のことでした。そうなのかぁ、歩いてきたこともあってもっと暑く感じてしまいますが、標高2700mで16℃なんだから…もう下界には降りたくなくなってきました。
4年ぶりの山頂
さて、畳平に戻ったものの、そのまま次は魔王岳(2764m)を目指すことにしました。もう、充分満足してはいたのですが、ちょっと理由がありました。
ちなみに、こちらもたったの15分で登れてしまうお気軽登山コースです。
途中でお昼ご飯。
奥さんが準備してくれていたオニギリを頬張りました。奥さん、いつもご飯の準備ありがとね!
あと、一頑張り。
山頂はすぐそこです。
やっぱり、こちらからの眺めも素晴らしい!
ここで少し会話を交わした方がシャッターを押してくれました。ありがとうございます。思い出に残る家族写真が撮れました。
そして、登頂の証拠にハイチーズ!
そう、魔王岳に登った理由は、この写真を撮りたかったからです。
こちらは、4年前の写真。
パパの背中に背負われている長女はまだ1歳2ヶ月。次女はというと、ママのお腹の中で妊娠7ケ月でした。ママのお腹が少し膨らんでいるのがわかります?
あの日から、もう4年も経ったんです。背負子に背負われていた長女はもちろん、ママのお腹にいた次女さえも、今日はここへ自分の足で登ってきたんです。ファインダーをのぞきながら、ちょっと涙腺が緩んでしまったパパでした。
さて、帰りますかぁ。
気温のことを考えると、ずっとここにいたいくらいなんですけどね。(笑)
乗鞍高原へのバスは毎時05分に出発しています。13:05のバスはちょうど下山のラッシュ時間だったのか、2台体制ではありましたが補助席まで埋まる程の混雑ぶりでした。
下山
バス降車後はバスターミナルの向いにある、「乗鞍高原温泉湯けむり館」で汗を流しました。真っ白いお湯の露天風呂がある公共浴場です。料金はキャンプ場でもらえる割引券利用で大人400円、小人100円。こんなにリーズナブルなのに、綺麗で気持ちのいいお風呂でしたよ!
さてさて、すっきりさっぱりしてキャンプ場に戻ってきましたが…う~ン、暑い!
という訳で(!?)
頑張って歩いたご褒美の時間。
昨夜のうちにママが作って冷蔵庫で冷やしておいてくれた杏仁豆腐です。
ママ、ありがとねぇ~!
そして、疲れ知らずの子ども達はアスレチックで遊び、
美味しい夕ご飯を食べ、
花火まで満喫したのでした。
充実した一日でした。お腹いっぱいです!
(つづく)
備忘録
7月31日(水)
乗鞍BASE6:35→6:40乗鞍高原BS7:00→(バス)→7:50乗鞍岳畳平13:05→(バス)→13:55乗鞍高原BS14:15→乗鞍高原温泉湯けむり館→乗鞍BASE
本日の走行距離:牽引あり0km+牽引なし6km=6km
この旅での走行距離:牽引あり445km+牽引なし30km=475km